「すごい原体験は、もう要らない」＿＿自分の“コーリング”を見つける夜　【第8回ナイトDEZIMA開催レポート】

Co-Studio 広報
12月23日
読了時間: 5分

イベント概要

📅 開催日：2025年9月30日（火）

📍 場所：Moon Creative Lab 1F(表参道)

👥 参加者：ITサービス、物流、化学、ヘルスケア、都市開発、建築、ソフトウェア開発ほか

「新規事業には、強烈な原体験が必要だ」そんな思い込みに、知らず知らずのうちに縛られていませんか？私たちはそれを “原体験幻想” と呼びます。

去る2025年9月30日(火)、表参道のMoon Creative Labにて、この幻想を乗り越えるための第8回ナイトDEZIMAを開催しました。

今回のテーマは、話題の書籍『Calling』の著者・垂水隆幸氏と共に行う「コーリング・プロセス」実践ワークショップ。企業内で新しい価値を創造しようと奮闘するイントレプレナーたちが集い、自分自身の内なる声に耳を澄ませ、事業の核となるような“衝動”を見つけ出す、濃密な対話の夜となりました。

この記事では、そのイベントの熱気と学びの核心をお届けします。

ナイトDEZIMAとは？

ナイトDEZIMAは、大企業の新規事業担当者（イントレプレナー）が新規事業を推進するために集まり、リアルな課題を共有し、学び合う場です。

✔️ 「社内調整が多くてスピードが上がらない…」

✔️ 「新規事業の評価が不明確で、どう立ち回ればいいのか？」

✔️ 「他社のイントレプレナーはどんな工夫をしている？」

こんな悩みを持つ方々が集まり、業種を超えた視点を得たり、課題解決のヒントを持ち帰ることを目的としています。

特に、ナイトDEZIMAは「リラックスした環境で本音を語り合うこと」を大切にしており、参加者全員がフラットに意見を出し合えることが特徴です。

▼開催実績など、ナイトDEZIMAについてもっと知りたい方はこちらから！

https://www.co-studio.co.jp/post/dezimaguide

第8回の開催レポート

キーセッション「コーリング・プロセスとは何か」

イベントは、垂水氏のキーセッションから始まりました。事業創造とは「意志(Will)」「資源(Can)」「機会/制約(Must)」の3つを成立させる営みですが、中でも「意志」の獲得は極めて属人性の高い世界です。

垂水氏は、その「意志」を支える内的な原因こそが「Calling」であり、それは誰の中にも必ず存在すると語ります。特に印象的だったのが「Be・Do・Get」のフレームワーク。お金や名声（Get）を起点にすると他者との比較で消耗しがちですが、自身のありたい姿（Be）から始めれば、モチベーションは揺らぎにくい 。

参加者の方が「コーリングは新しく見つけるものではなく、すでにあるものに気づくもの、という考えに共感した」と語っていたように、自分自身の心地よさや違和感に耳を澄ませることの重要性が、会場全体に浸透していきました。

対話で掘り下げる「コーリング・プロセス」ワークショップ

セッションの後は、いよいよ実践ワークショップへ。ワークショップは3人1組で行いました。

ワークショップでは、「コーリングプロセス・ワークシート」を使い、参加者一人ひとりが自身の過去の体験を3つの異なるフェーズ（Phase1, 2, 3）に分けて掘り下げました。

「夢中になった」ポジティブな体験だけでなく、「嫌だと感じた」ネガティブな体験からも、その時の感情や大事にしていた価値観を書き出します。最後に、これら複数の体験に共通する点を探ることで、参加者は自分だけの「コア衝動」つまり事業の核となる内なる声を見つけ出しました。

参加者からは「皆さんのCallingを聴くのが楽しかった」「（他の参加者から）私のコーリングの気付きを指摘してもらえたことで、解像度が上がった」といった声が寄せられ、対話の中から発見が生まれる様子が伺えました。

熱気そのままに、ネットワーキング・交流会へ

ワークショップで生まれた熱気と一体感は、そのまま交流会へと引き継がれました。参加者たちは、ワークショップで掘り下げたばかりの自身の「コーリング」について語り合ったり、垂水氏に直接質問をぶつけたりと、あちこちで自然に会話の輪が広がりました。「正解のない問い」や「自分の中にある思い」を共に探したことで参加者同士の心理的な距離が縮まり、会場全体が温かい雰囲気になり、活発なネットワーキングが行われました。